2009年5月20日水曜日

テルモのイノベーション

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3年連続の赤字から売上3000億円、20%を超える営業利益率になったテルモのイノベーション。

前半の授業で習った事についてテルモがどのような事を行なったかを整理してイノベーションを生む組織というのはどういうものなのか理解を深めたいと思います。これこれこれ

今回の授業の趣旨とは違うんだろうが、経営者の質というのがやはり大きい気がするなぁー。和地社長

■テルモの問題点

・戸澤社長の長期間にわたる経営により指示待ち体質に
・各部門別会社のような縦割り組織
・人を使い捨てのような扱い
・言う事は立派でも行動は起こさない評論家体質
・五つの壁
1.売上の壁:1000億円の壁
2.商品開発の壁:組織が縦割りで進まない
3.財務の壁:バブル期の負の遺産
4.海外展開の壁:過剰に大きな設備投資により稼働率が落ち赤字に
5.企業体質の壁

■企業風土を変える。

・現場周りを実施し4000人の社員全員に直接語りかける
・あえて緩やかなマトリックス組織を構築、人と人との衝突や摩擦がコミュニケーションになり部門の壁を打ち破る。
・企業理念の徹底
・三つの新しい経営方針。
1.アソシエイト経営:指示待ち体質からの脱却。「一人ひとりが主役」
2.人を軸にした経営:脱使い捨て
3.グローバル経営:
・有言実行キャンペーン。豪華客船で表彰式

■テルモのイノベーション

・イノベーションを生む組織をどう設計するか?
⇒縦割りで評論家体質の組織から脱却する為し、全員が主役でそれぞれが活発なコミュニケーションを取れるマトリックス組織に

・差別化:組織能力での差別化が商品での差別化を生んだ?
⇒組織能力での差別化
-組織プロセス能力:葛藤を生むマトリックス組織
-コア技術:金属と塩ビの加工技術
-事業システム:テルモメディカルプラネックス。医師とパートナーシップを結び商品開発に活かす
⇒商品での差別化
-カテーテル

・顧客価値と3C
⇒付加価値想像領域:顧客にとって価値が高く、差別化できている
-顧客価値(WTP):命を助けれるから価格は問わない。
-差別化:他社にはまねの出来ない技術。(国内だけ?)

・そしてそれを率いた和地さんという経営者

■いい言葉

・人生で無駄になる事は何も無い。無駄にしてしまうのは自分の気持ちだ
・部長クラスまではサイエンスかもしれないが、経営は最後の部分ではアートだと思う。こういう時代が目まぐるしく動いている中で先を見る目というのは理屈じゃない。だから感性が大事。そして人を感動させる力を持っている必要がある。人は利だけでは動かないから。
・自分が感動した経験の無い人は他の人に感動を与えられない
・リーダーの不可欠な要素は決意すること(ニクソン「指導者とは」)
・高い志を持て。人間は目標以上には大きくならない。

個人的には「有言実行キャンペーン」こういうのかなり好きです。

イノベーション論

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