2009年5月26日火曜日

マクドナルド プレミアムローストコーヒー(2)

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以前マクドナルドのコーヒー戦略についてマーケティング観点から考察(そんな立派なものでは無いですが)をおこなったんですが、本日日経新聞に面白い記事がでていました。ちなみに前回の考察はこちら

記事の内容はコーヒーをファーストフードで飲む人が増えた為、スタバやタリーズなど専門店利用を減らした人が3-4割いるというもの。不景気の追い風をうけた事もあるんでしょうが、原田戦略が見事にはまったって事ですね。その結果を踏まえて現在習っている事も含めて改めて考察してみようと思います。

■業績

・マクドナルド業績 20年12月期、昨対102%、営業利益116.8%
・スタバ業績 21年3月期 昨対106.4% あれ伸びてる?と思ったら営業利益は昨対82.1%、既存店売上は97.2%でした。
・ドトール 2009年2月の単月実績、売上93.8%、客数89%

■マクドナルドの戦略

・細かい戦略は前回考察どおりですが、食事以外の閑散時間帯の売上アップを狙うというのは範囲の経済っていう話ですね。

■プレミアムローストコーヒーはイノベーションか?

イノベーションのジレンマにあった「技術の進歩は顧客が求めるニーズのペースを上回る事がある」という話。スタバのコーヒーって消費者が求める以上の物かもしれませんね。

エスプレッソにミルクを加えておいしいコーヒーが売り(想像)なんでしょうが、僕はスタバに行っても本日のコーヒー以外飲んだことありません。新聞にも「ミルクや生クリームが入ったコーヒーはスタバで、それ以外はマックでと使い分けている」という消費者の声もありました。

マクドナルドのコーヒー戦略は普通のコーヒーで良いっていうスタバの下にあるぽっかり開いたところを狙ったって事ではないでしょうか。

■ローエンド型破壊

また現在よんでいるイノベーションへの解によると破壊型イノベーションかどうかを確認する為に下記の質問に応えるというのがありました。破壊的イノベーションを新市場型破壊とローエンド型破壊の2種類にわけているのですが、今回はローエンド型の破壊ですね。

Q1 市場のローエンドには価格が低ければ性能面で劣る(が十分良い)製品でも喜んで購入す売る顧客がいるか?

Q2 こうしたローエンドの「過保護にされた」顧客を勝ち取る為の必要な低価格でも、魅力的な利益を得られるようなビジネスモデルを構築する事ができるか?

そして

Q3 このイノベーションは業界の大手企業全てにとって破壊的だろうか?もし一社もしくは大手のプレーヤーにとって持続的イノベーションである可能性があれば、その企業の勝算が高く新規参入者の勝つ見込みはほとんど無い。

A1 マクドナルドのコーヒーはラテとかないし確かに性能面で劣るけど普通のコーヒーを求めるうえでは十分ですよね?喜んで買う顧客沢山いると思います。

A2 ビジネスモデルは成り立つ。既存の資産を使うだけで追加の固定費は発生しない、しかも原価も高く無い事が予測される。

A3 ここは難しいが、既存のコーヒー店はカニバリを起こす為、マクドナルドと戦う事が出来ない。その他缶コーヒーメーカーは店舗網を持っていない。コーヒーベンダーメーカーが、ベンダー脇に机など休憩スペースを置き売上を伸ばしているという話を聞いた事があり。

企業を成長させる方法は沢山ある。授業で学んでおしまいでは無く。知識にしそれを自分の中で昇華し、体の一部とし実際に使えるようにしないといけないですね。

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