2008年3月4日火曜日

マクドナルド プレミアムローストコーヒー

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原田CEOが就任して以来、色々な新しい取り組みを行っているマクドナルド。メガマックの大成功については皆さん知っているとおりだと思うがそのほかにも、マックグリドル、マックラップ、シャカシャカチキン、100円マックなど様々な新メニューにトライしている。その他にもマックカフェという新業態や地域別の価格体系、携帯クーポン、24時間営業の拡大、店長への残業代不払い事件などなど・・・

そして最近行ったのがプレミアムローストコーヒーの販売を開始。無料お試しキャンペーンなど色々なプロモーションを行っている。今回はそのケースについて考えてみたい。今回は基本に立ち返りマーケティング戦略立案のステップにのっとって考えてみたい。マクドナルドのホームページ

■市場環境分析

【マクロ】
・少子高齢化
・ノートパソコン、無線LAN等の普及

【顧客】
・健康指向
・食の安全への意識の高まり
・仕事する場所としての喫茶店
・朝コーヒーを飲むという習慣の定着
・レギュラーコーヒー市場:プレミアムコーヒー市場=2:1

【競合】
・スタバ、タリーズなどコーヒー専門店の広まり
・コンビニ、デパ地下等の中食産業の広まり
・ベンダー、缶コーヒー

【自社】
・既存店強化、客数向上戦略
・新規メニューの開発
・ランチ時に売上集中
・100円コーヒー(認知度90%)
・マクドナルドコーヒーに対する悪いイメージ

非食事需要の取り込み、ピークであるランチ時以外の売り上げ向上。

■ターゲット

コーヒーを飲む習慣のあるビジネスマン

スタバやコーヒー専門店などでコーヒーの味を楽しみたい人ではなく、朝、習慣としてコーヒーを飲む人や仕事や勉強などコーヒーを飲む目的以外で喫茶店を利用する人をターゲット。

コンビニで朝朝食を買う人、朝食は取らないがコーヒーだけは飲む。缶コーヒー、カップベンダーなどでコーヒーを買う人。長時間滞在し、仕事や勉強をしながらコーヒーを飲む人。

■ポジショニング

低価格だが品質のいいコーヒー。

競合は缶コーヒー、カップコーヒーからは味の良さでシェアをとる。
その他ファーストフードやスタバ・ドトールなどコーヒー専門店以外からも低価格という事でシェアを奪う。

■マーケティングミックス

【製品】
・プレミアムローストコーヒー

【価格】
・100円
・14時からの非ピーク時に100円マックとセットで150円

【プロモーション】
・CM マクドナルドのコーヒーが変わるという事を認知させてネガティブなイメージを払拭
・お試し 実際に試してもらうために携帯クーポンでの0円クーポンや、店頭での無料お試し
・おかわり無料

■まとめ

コーヒー以外のマクドナルドの課題はマクドナルドの売上アップのためには、ピーク時である昼食の客数・客単価向上と、オフピーク時の客数・客単価向と分解して考えられる。

※売上=客数×客単価。そして朝食、昼食、スナック、夕食という時間帯別需要。

【昼食時】

‐客数 リピート率向上
・リピート率 期間限定商品、携帯クーポンによる優良顧客囲い込み、週1配信などによる販促

‐客単価
・単品単価アップ⇒メガマック、エビフィレオなど新商品
・買い上げ点数アップ⇒100円マック、マックラップ等低価格再度メニューの拡充

【オフピーク時】
‐客数
・朝 コーヒー需要取り込み
・スナック 仕事、勉強等の需要の取り込み
・夕食 24時間営業

‐客単価
・単品単価アップ 100円⇒マックラップ、ナゲット、ポテト等シフトさせ単価アップ
・買い上げ点数アップ 100円マック、150円セット

コーヒー戦略については朝、スナック時の客数アップという部分の核となる戦略である。

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考えている途中に参考にと思い、マクドナルドのIRイベントの動画を見てみた。そこでコーヒー戦略については08年度の方針の中核となっておりその中で原田CEOが詳しく説明していたのでその通りの内容になってしまった。

自分一人でかんがえているときは自分が外で仕事することが多いこともあり朝のコーヒー需要の取り込みではなくスナック時ばかりに頭がいってしまった。最近自由に電源が使える店舗が非常に増えノートパソコンで外で仕事をする事が多い自分にとって非常にありがたいという経験が実体験であったからだ。

今までコンセントが使える喫茶店といえばルノアールが有名だった。「500円の高単価」「長時間いるためさめてしまいまずい」という悩みをを「100円という低価格」「おかわり自由」で解決できる。ちなみにルノアールは途中で温かいお茶をくれるというサービスをしている。ありがとうございます。

原田CEOのコメントによるとそれよりも朝需要の取り込みが大きいようだ。実際朝専用の缶コーヒーといった商品もあるのだから、セグメントとして相当大きいのだろう。

「マーケターに必要なのは想像力と創造力」

ビジネススクール行っているときに言われたのだが経験に基づくアイデアより想像力が重要だと感じた。

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