2010年7月25日日曜日

論語と算盤

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今年の24冊目。

どうやったら楽して学べるだろうか?なんて事を良く思う私は、昔の本の現代語訳が出て気軽に読む事ができると非常にうれしく思います。

で読んだのが明治を代表する大実業家渋沢栄一の書いたこの本です。きっと現代語訳がでなかったら読んだ無かったと思います。ありがとう。

この本は「士魂商才」つまり精神的に清らかなだけでは生きていけない、経済的にも成功しないといけないというメッセージが貫かれている。そしてその士魂と詳細は論語を読む事で養う事ができるという話です。

論語は孔子の書いたものかもしれませんが、論語を自分の考えや経験、歴史からの学びなどと併せて自分なりの血肉にし渋沢論語という「持論」にしている。

しかし渋沢栄一って人は本当にすごい人だなぁと本気で思いました。

「実業とは多くの人にモノがいきわたるようにするなりわいなのだ。これが完全でないと国の富は形にならない。国の富をなす根源は何かと言えば社会の基本的な道徳を基盤とした正しい素性の富なのだ。そうでなければ、その富は完全に永続する事ができない」

これって完全にサステナビリティって事ですもんね。明治だからかもしれませんが視点も完全に国レベルやし。


■いい言葉

・士魂商才:武士の精神と商人の才覚を併せ持つ。人の世の中で自立していくためには武士のような精神が必要なのは言うまでもない。しかし武士のような精神にばかり頼っても商才がなければ刑事の上からも自滅を招くようになる。

・水戸光圀「小さな事は分別せよ、大きなことは驚くな」得意な時にも調子にのる事無く、大きな事、些細な事に血して同じ考えや判断をもってこれに臨むのが良い。

・「これならどこから見ても一生を貫いてやる事ができる」という大きな志を立てる。今度はその枝葉になるべき小さな志についてに日々工夫する事は必要。一生涯を通じて大きな志の中からはみ出さない範囲の中で工夫する。

・生きて行く上では常識が必要。常識とは「智、情、意」(知恵、情愛、意思)

・どんな仕事でもワクワクするような面白みを持たなければならない。

・武士道
-正義:みなが認めた正しさ
-廉直:心がきれいでまっすぐなこと
-儀侠:弱気を助ける心意気
-敢為:困難に負けない意思
-礼儀:礼儀と譲り合い

・五徳
-仁:物事を健やかにはぐくむ(他人に対する親愛の情、優しさ)
-義:みんなの事を考える(正しい行いを守ること)
-礼:礼儀を身につける
-智:ものごとの内実を見通す
-信:信頼を得る

-忠:良心的である
-孝:親に尽くす
-弟:目上に尽くす

・運命に対して恭(礼儀正しくする)、敬(うやまう)、信(信頼する)という態度で臨み、した事をしたうえで運命を待つ。

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