2010年2月5日金曜日

グローバル経営の諸理論

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ラッキーな事に新興国でのグローバル・マーケティングについて修論を書こうと思った時にグローバル関係の授業が集中していました。

という事で授業で習った諸理論をまとめてみました。

これを全部読めば、主力な先行研究レビューはできる事になりますが、かなりのボリュームになりますね。


■先行研究

1.国際資本移動論と寡占理論(対外直接投資の誘因と動機):スティーブンハイマー「多国籍企業論」規模の経済、経験曲線効果、シェア

2.寡占的反応論(対外直接投資の誘因と動機):フレデリック・T・ニッカバッカー「多国籍企業の経済理論」企業規模を効率的に追求、現地適応、先発優位の発揮

3.I-PLC(インターナショナルプロダクトライフサイクル):レイモンド・バーノン「多国籍企業の新展開」⇒世界同時発売が広まり厳しくなった

4.競争戦略論:ポーター「グローバル企業の競争戦略」
‐企業がバリューチェーン内の活動をどのように国別に展開するのか、各国に配置した付加価値活動をどのように調整するのかという意思決定
‐配置と調整のバランスによって競争優位を探し出す
‐産業組織論、ポジショニング
⇒活動の調整(高い、低い))と活動の範囲(分散、集中)のマトリクス

5.内部化理論(企業理論と取引費用理論の応用):ロナルド・H・コース「企業・市場・法」なぜ国境を超えて行われる取引を不完全な市場に代わりに企業組織の内部で行うかを説明する。

6.経営資源の国際移転:J. フェアウェザー「国際経営論」R.D.ロビンソン「基本国際経営論」
‐国際経営とは、国境を越えて国際的に経営資源を移転させるプロセスとフローを創発・維持・統制すること
‐競争力の源泉は技術スキル、経営ノウハウ、起業家能力
‐分散化と統一化の矛盾
‐友好的な企業の組織形態

7.RBV(リソースベースビュー):ゲイリー・ハメル、C.K.プラフォード「コアコンピタンス経営」、C.A.バーレット、S.ゴシャール「地球市場時代の企業戦略:トランスナショナルマネジメントの構築」
‐本国親会社の企業特殊的な優位から、グローバルネットワークによる優位:自国主義からの脱出、世界中でのイノベーションの創出
‐情報的経営資源のグローバル・ネットワークでの移転・共用・活用

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ボストンによるグローバル戦略の授業で理論の流れは大まかに言うとポジショニング⇒ケイパビリティから現在はアダプタビリティになっているという話がありました。

と考えると上記の理論のうち、ポーターの「グローバル企業の競争戦略」とC.A.バーレット、S.ゴシャール「地球市場時代の企業戦略:トランスナショナルマネジメントの構築」が重要になってくる。

前読んだ本にもこの2冊のレビューが中心になってたし、最重要っぽい。全部読むと大変そうなんでとりあえずこの2冊まで読もうかなぁなんて思うけど・・・絶版で高いねんなー。

思いきって買っとく?やっぱりとりあえず図書館かなー

あと、最近主要になっているアダプタビリティに関する理論が抜けてますね。次の授業で質問しよう。



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