2010年2月3日水曜日

グローバル企業のタイプ分け

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グローバルについて本を読んだりしていると良く出てくる理論。基本っぽいので簡単にまとめてみました。グローバルについて発表しているチームも使ってたし。

考え方としてはすごいシンプルでわかりやすいんですが、こんなにきっちり奇麗に分けれるものでもないんだろうなぁと感じました。こういうマトリックスは全てそうなのかもしれませんが・・・

しかし、夢の組織トランスナショナル。夢が膨らみますね。

■I-Rフレームワーク

・グローバル統合(integration):オペレーションをグローバル規模で標準化する事により、規模の経済を追求するといった効率の論理に基づく戦略

・ローカル適応(responsiveness):現地の規制やマーケットのニーズなどの諸々の現地特有の環境に対応する適応の論理に基づく戦略

・2者はトレードオフの関係ではなく、両者を同時に追求しうる最適化戦略を図っていかねばならない。

■I-R上の類型

・バートレットとゴシャール。地球市場世代の企業戦略

・グローバル・アプローチ(グローバル統合:高、ローカル適応:低)
‐資産や能力は本国の中心に集中、その成果は世界規模で活用
‐親会社の戦略を海外子会社は忠実に実行
‐ナレッジは中央で開発され保持される
‐メリット:規模の経済性を追求できる。付加価値活動を1ヶ所に集中させる結果コミュニケーションやコーディネーションのコストが低減される
‐デメリット:海外各国のローカル事情への適応が不十分になる
例)花王、松下、NEC

・インターナショナルアプローチ(グローバル統合:低、ローカル適応:低)
‐コア・コンピタンスの源泉は集中、その他は分散
‐海外子会社は親会社のコンピテンシーを適用、活用
‐ナレッジは中央で開発され海外ユニットに移転される
‐メリット:センターの持つ強力な能力やリソースを海外へ移転することによりそれほどコンピタンスを保有しない海外子会社も親会社の持つパワフルな知的資産へアクセスできる。
‐デメリット:海外子会社からの心理的反発によるマネジメントの困難さ、親会社が良いと思った事が海外に合わず混乱が生じる、海外現地特有の強みの取り込みの視点にかける、海外への現地適応の度合いが低い点
例)P&G、GE、エリクソン

・マルチナショナルアプローチ(グローバル統合:低、ローカル適応:高)
‐資産や能力は分散され国ごとに自給体制
‐海外子会社は現地での機会を感知し活用する
‐ナレッジは海外の各ユニット内で開発され保持される
‐メリット:海外各国固有の状況に対し敏感に適応しローカルニーズを満たす
‐デメリット:重複が多く非効率になる、他の地域に横展開可能なベストプラクティスが展開されない、オペレーションが独立しているのでリソースの共有が進まない
例)ユニリーバ、フィリップス、ITT

・トランスナショナルアプローチ(グローバル統合:高、ローカル適応:高)
‐資産、能力は分散し、かつ相互依存的であり、またそれぞれ専門家されている。
‐海外各ユニットはそれぞれ差別化した形で世界中のオペレーションに貢献
‐ナレッジは他の本・支社ユニットとともに開発され世界中で共有される。
‐上記3つのモデルの利点を生かし欠点を克服したような理想形のようなもの

1 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

たまたまこのサイトを見つけましたが経営に関する知識がすごく分かりやすくを書いてあるので助かってます~(^_^)