2009年9月16日水曜日

コーチングが人を活かす

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今年の57冊目。

夜も遅く早く寝ないといけないのに、おもちゃで遊びたがる弟と、おもちゃを貸してあげないお姉ちゃん。

いつもなら「わがまま言わんと早くはよ寝ろ!」とどなって二人とも大泣きというパターンでしたが、今日はちょっと工夫して聞いてみました。

父「自分が貸してもらえなかったらどういう気持ちになる?」
姉「悲しい気持になる」
父「そうやな、じゃあどうされたら悲しくならない?」
姉「貸してもらえたら」
父「それならどうしてあげる?」
姉「貸してあげる」

とまぁ驚くべき美しい流れに。二人交代で2、3回遊んで気持ちよくベットに向かいました。すごいよコーチング。

ちょっとずつ引出しを増やしてちょっとずつ使えるように練習していくしかないですね。という事でこの本はそんな引き出しを増やすのに最適な本かもしれません。

コーチングの技法が50個。一日一個ずつ「今日はこれを意識して使ってみよう」。それを何回も何回も繰り返えしていこうと思います。

■コーチングとは?

・若い部下は命令をしても自分が納得しなければ動かない、かといって自分から行動を起こすでもない。
・コーチングは相手の自発的な行動を促進させるコミュニケーションの技術。どうすれば相手の施行を「しなければいけない」から「したい」に変えれるか。
・下の人に「やらせる」技術では無く「やってみたいと思わせる」技術を上の人がもっている。

■相手の中から答えを引き出す

1.引き出す:質問し、受け取った事を伝え、促し、相手のシャッターを上げる
2.かたまりをほぐす:相手の話を、質問によって自分の中で「絵」になるまで具体化していく
3.答えられる質問:大きい質問をする前に、まず小さくて必ず答えられる質問からはじめる
4.「なぜ」と「なに」:「なぜ」では無く「なに」が相手を警戒させず答えやすくする
5.沈黙する:「ゆっくり考えて。黙っていますから」と伝えれば沈黙は怖くない
6.信頼する:答は必ず相手の中にあるという信頼をもって待つ
7.旅にだす:答えを教えるのではなく、自分で見つけさせる。
8.不満を提案に変える:質問によって相手の不満を提案に変えていく
9.向こう側から見る:相手の立場に立って考えるには、相手に関する質問を自分自身に問いかける
10.究極の質問:究極の質問(明日死ぬとしたらどうする?みたいなやつ)で相手を追い込み、アイデアを引き出す
11.かたまりにする:具体的な行動まで決まったら。今度は抽象的な言葉にまとめる

■安心感と自信を与える

12.出会いがしらの一言:「おはよう」の一言さえ関係をつくるチャンスにできる
13.同じ言葉を繰り返す:相手の言葉を繰り返す事で安心感を与える
14.微妙なあいづち:声のトーンや大きさ、タイミング、顔の表情を意識してあいづちをうつ
15.気持ちを話す:相手の言葉を聞いて感じた事を相手に伝えてみる
16.タイプわけ:相手のタイプに応じて接し方をかえる
17.4つのタイプ:自分と相手のタイプを知って、新しい接点を見つける
18.強みを活かす:自分のやりかたを相手に強要せず、相手の強みを見つける
19.最高のほめ言葉:評価では無く、相手について自分がどう感じたかを褒め言葉にする
20.リクエストを聞く:迷っているよりは、相手がなにを欲しているかきいてみる

■未来への夢を抱かせる

21.目標達成に向けて、「がんばれ」のかわりに目標に関する質問をたくさんする
22.夢をみさせる:質問によって相手の視点を変え、夢に気づかせる
23.価値を見つける:相手が価値を置いているものを見つけ、そこに向かわせる
24.未来を魅力的にする:未来についてできるだけ具体的なイメージを描かせる
25.行動は「いい感じ」から:これからする行動の過程ではなく結果の「いいこと」をイメージさせる
26.距離を置いて見る:相手の気になっている問題について、30分間話させる。
27.点数化する:理想の状態を十点満点として、今の状態を採点させる
28.チェックリストをつくる:オリジナルのチェックリストを作らせやる気を出させる

■新しい視点を与える

29.お話をつくる:一般論はダメ。具体的なストーリーを使って相手に伝える
30.枕詞を使う:枕詞(ちょっといいにくいけどいってもいい?みたいな)を使うと言いにくい事も言え、相手とパートナーにもなれる
31.切り口を与える:耳慣れない言葉を投げかけて、相手の人生を新しい角度から照らし出す
32.広く多くの事を聞く:広くさまざまな質問をして、いろいろな角度から状況に光を当てる
33.なぜを伝える:ただ「やれ」ではダメ。「なぜそれをするのか」を説明する
34.本当の提案をする:命令でもおせっかいでもなく、相手にノーという自由がある提案をする
35.とんでもないリクエスト:目標の量を2倍にする、または二分の一の時間で達成すると決めてもらう
36.コーチさせる:コーチングに煮詰まったら立場を入れ替えてみる

■自発的な行動を促す

37.フォローする:一瞬もりあげて終わるのではなく、相手の行動の結果をききとどける
38.失敗する権利を与える:失敗は成功の前提と考え、寛容になる
39.クローズドクエスチョン:勇気と思いやりをもってイエスかノーかを迫る質問をする40.ファイヤー(火をつける):最後に「必ずやってくださいね」とストレートにリクエストする
41.ほめ続ける:相手をとにかく毎日ほめ続けてみる
42.絵を差し替える:心のスクリーンの絵をポジティブなものにする
43.エネルギーを蓄えさせる:エネルギーを補充する、人それぞれの方法を見つける

■コーチの達人に向けて

44.モデルになる:毎日小さな目標を自分に課し、それを達成する事で自信をつける
45.なりきる:違う誰かになりきって、周りの人に違う接し方をしてみる
46.宝物を掘り起こす:相手のかけがえのない体験を、質問によって引き出す
47.メタ・コミュニケーション:うまくいっていないコミュニケーションを観察し相手に伝える
48.最後まで引き出す:相手の中に答はあると信じて最後まで問い続ける
49.エネルギーを与える:エネルギーの高い人のそばにいて、自分のエネルギーを高くする
50.腕をとことん磨く:部下の育成方法は、相手によって変える必要がある

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