2009年8月29日土曜日

人を助けるとはどういうことか

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今年の記念すべき50冊目。

8月末で50冊だから、年間75冊ペース。もし100冊読もうと思ったら、2.4日に1冊ペース。やっぱり無理そうですね。MBA終わってからの目標にします。年間100冊。

しかし司馬遼太郎で荒稼ぎという荒業もありますね。スペシャル大河の「坂の上の雲」読んで、年末に来年の大河の坂本竜馬にちなんで「竜馬がゆく」を読んだら16冊荒稼ぎできますもんね。

冗談はさておき、記念すべき一冊はひとをどうやって支援したら良いかという本。苦手なんですよね支援。

この手の本は「フムフム、わかった」と頭で理解できるけど、実際使う事はできない事が非常に多いと思います。この本は頭で理解させるだけでなく、こういう風に質問しますという実例も多く非常に良いと思います。

けど結局は使わないとダメなんですよね。

監訳者の金井さんが序文で「ぜひ薄い本なので、支援学入門中は読み終えてバッグに入れて持ち歩き、マーカーやポストイットのある個所を何度でも読み返していただきたい」と書いてある通り、繰り返し繰り返し使って身につけるしかないと思います。けど決して薄い本ではないですよ。

最後に監訳者解説で書かれている忙しい父親のエピソード(278ページ)。詳しくは書きませんが、今の自分を振り返って心から反省しました。MBA同級生のみなさん、ここだけでも是非読んでください。(全部読まなきゃダメか・・・)

忙しいとは心が無い状態。いくらいそがしくても、常に心ある状態にないといけませんね。

■支援関係における7つの原則とコツ

原則1 与える側も受け入れる側も用意ができている時、効果的な支援が生じる

・支援を申し出たり与えたり受け入れたりする前に自分の感情と意図をよく調べる事
・支援したいとか支援されたいとかいう自分の欲求がよくわかるようになる事
・支援しようという努力が快く受け入れらなくても、腹を立てない事

原則2 支援関係が公平なものだとみなされた時、効果的な支援が生まれる

・支援を求める人はきまずい思いをしているということを思い出そう。だからクライアントの本当の望みは何か、どうすれば最高の支援ができるかを必ず尋ねる事
・あなたがクライアントなら、何が役に立ち、何が役に立たないかというフィードバックを支援者に与える機会を探そう

原則3 支援者が適切な支援の役割をはたしているとき、支援は効果的に行われる

・まずは調べてからどんな支援の形が具体的に必要とされているかを推測すること
・支援する状況が続く中で、あなたの演じている役割がまだ役に立つものかどうか、定期的に調べる事
・あなたがクライアントなら、もはや助けられていないと感じたとき、恐れる事無く支援者にフィードバックを与えよう
※支援の形:専門家、医師、プロセスコンサルタント

原則4 あなたの言動のすべてが、人間関係の将来を決定づける介入である

・支援者としての役割の中では、人間関係に与えそうな衝撃によって、自分の言動をすべて評価すること
・あなたがクライアントなら、やはり自分のあらゆる行動がメッセージを伝えている事を自覚するべきだ
・フィードバックを与える時は、現実の姿の記述にとどめるようにし、判断は最小限に抑える事
・不適切な励ましは最小限にする事
・不適切な修正は最小限にする事

原則5 効果的な支援は純粋な問いかけとともに始まる

・純粋なといかけから常に始めるべきである
・求められた支援がどれほどお馴染みのものみ聞こえてもこれまで一度も聞いた事がない、全く新しい要求だとして考えよう

原則6 問題を抱えている当事者はクライアントである

・関係を築くまではクライアントの話の内容に関心を示しすぎないよう注意すること
・あなたがすべてを知っていると思う問題とだれほど似ているようでも、それは他人の問題であって、あなたのものではないと絶えず思いだそう

原則7 すべての答を得る事はできない

・支援の対象となる問題を分かち合う事

■プロセスコンサルテーション10の原則

原則1 絶えず人の役に立とうと心がける
原則2 今の自分が直面する現実からけっして遊離しないようにする
原則3 自分の無知を実感する
原則4 あなたがどんな事を行っても、それは介入、もしくはゆさぶりになる
原則5 問題を自分の問題として当事者意識をもって受け止め、解決も自分なりの解決として編み出していくのは、あくまでクライアントだ
原則6 流れに沿ってすすむ
原則7 タイミングがすごく大事
原則8 介入で対立が生じたときには、積極的に解決の機会をとらえよ
原則9 何もかもがデータだと心得よ。誤謬はいつも起こるし、誤謬は学習の重要な源泉だ。
原則10 どうしていいかわからなくなったら、問題を話合おう

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