2009年6月27日土曜日

落ちこぼれタケダを変える

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今年の38冊目。久々。

「なんでくだらんお前が生きとんのや。彰郎の代わりにこのアホがしんどってくれたらよかったんや」読み出して30秒後くらいにこの言葉を読んだ瞬間、涙がジワッとあふれてきて、ちょっぴり涙ぐみながら一気に読みました。

「泣きながら一気に読みました。」どっかで聞いた事のある書評ですね。

最近全く本を読んでいなかったが・・・というと少々語弊がある。正確には読み出したけど遅々としてページが進まず、結果途中で断念という結果に。

しかし、この本はあっという間に読み終えた。ビールを片手に出張帰りの新幹線の中。いつもならついウトウトしてしまいそうなものだが、テーブルのうえのビールがぬるくなってしまうぐらい、ビールを飲むことも忘れて没頭して読んだ。

グローバル化、財務、ファイナンスなど学ばないといけない事一杯あるんだろうけど、やっぱり社長の熱い話っていうのは本当に面白い。

武田家の三男として生まれた武田國男さん。武田薬品の後を告ぐはずだった長男の死。跡取りの死を消化しきれない父が長男を見送る病室で何も言わずじーっと國男さんを見つめている。そのとき父の目が語っていたというのが冒頭の言葉だ。その半年後に失意のまま死んだ父親。國男さんの人生にとってこれほど大きなターニングポイントは無かったに違いない。

武田國男さんの私の履歴書を読んでいると適当で全く勉強をしなかった前半と、書いてはいないが自分の遅れを取り戻す為に必死で学び、ガンを乗り越え一度は死んだ身と覚悟を決めて改革を推し進める後半とで全く別人のような話だ。間違いなくそのスイッチを押したのは兄と父の死。

最近会社の後輩に「Better Late Than Never」という言葉を教えてもらいました。「まったくしないよりは、遅くてもした方がまだいいよね」というような言葉だそうです。

本当かどうか分からないけどいい加減な人生を送っていた武田國男さんが熱く燃え出す話。毎日酒ばかり飲んでサボってばかりいた学生時代を送りしがないサラリーマン生活からなんとか脱却しようとあがく35才のおっさんである僕。一緒と言ったら恐れ多いですが、武田國男さんが会長職を辞めたその日にこの本を読んだ偶然。勝手にですがちゃんとバトンは受け取りましたよ。

2 件のコメント:

リコヤン さんのコメント...

「Better Late Than Never」って良い言葉ですね。
私も「やらずに後悔するくらいなら、やって後悔する方がマシだ!」と思うようにしています。
そのうち、この本読んでみます!

つじ さんのコメント...

今度持っていきますよ。しばらく本読んでる暇もなさそうですが